本記事では、戦略コンサル出身の著者が、ググって上位表示されるメディアより一段高い解像度で「未経験からのコンサル転職」について解説します。
【著者の略歴】
京都大学から新卒でBain&Companyに入社。金融、電子機器、ヘルスケア領域の企業への、収益性改善、組織改革、買収提案などのプロジェクトを経験し、同社を卒業後、人材領域で創業。学生時代はITコンサルでの長期インターンも経験。
未経験=No problem、中途なのにポテンシャル採用な業界
タイトルの通り、未経験でも問題無い、というか未経験がマジョリティです。
戦略にせよ総合にせよ、全コンサル転職者数を分母、コンサル未経験の転職者数を分子とした時の「未経験率」は80%程度なので、ほとんどが未経験というのが事実です。
その背景として、まず単純に事業会社の人口がコンサル業界の人口より遥かに大きいこと、コンサルを卒業したら、事業会社に行ってそのままコンサルに戻って来ない人が多いこと、が構造的な要因として挙げられます。
注記ですが、出戻りが少ないのはコンサルの魅力そのものが低いということではなく、コンサルを経てキャリアアップし、身に着けたスキルで生産性高く事業会社で働くのが最もコスパが良い、ということなので、入社する魅力は大きく、人気が高い業界と言えます。
そういった背景から、ファーム側は「未経験なのは構造的にしょうがないとして出来るだけ早くキャッチアップしてくれる人を採用したい」という考えを自然と持ちます。
転職するなら遅くとも35歳までに
前章で述べた通り、「未経験なのは構造的にしょうがないとして出来るだけ早くキャッチアップしてくれる人を採用したい」とファームは思っているので、若い方がいい、とはなります。
なぜなら、まずシンプルに体力が必要な仕事であること、次いで、コンサルの働き方・頭の使い方が事業会社と質的に異なることから、事業会社の経験年数に比例してアンラーニングが大変になること、があるからです。
具体的には、
・常に問いから入り、仮説を持ち、優先順位を付ける。網羅的に処理しようとしない。
・MTGを打点に”逆算で”ワークプランを書く(イメージ湧いてないけどとりあえず始めるはNG)
・シンプルに時間密度が高く業務量が多い中でキャパオーバーにならない
等が該当します。
故に、若ければ若いほどコンサルスキルを身に着けやすい一方で、新卒コンサルだと営業経験がなかったり大企業という組織を動かすための暗黙知を持っていなかったりするという弱みもあり、
大企業で3~5年程度働いた30歳手前くらいが最もファームからのニーズが強い傾向にあると思います。
30歳を少し過ぎたくらいの年齢でも全然チャンスはあるので、諦めずにトライすべきですが、急いだ方がよいということは念頭に置いておいた方が良いかと。
逆に、第二新卒は若すぎる傾向
タイトルの通り、第二新卒は少し不利です。
なぜなら、第二新卒を採るなら新卒を増やした方が合理的だからです。
新卒は、非常に高い倍率に対してジョブ選考等の高い採用コストをかけて丁寧にスクリーニングしているので、地頭の水準が高くなる傾向にあります。
一方、大企業という組織を動かすための暗黙知を持ってなかったり、ITや製造の現場の肌感がなかったりするので、そこは中途の方が強いです。
で言った時に、第二新卒は中途半端な立ち位置となっており、3年以上大企業で働いた経験があった方が重宝されます。
また、これはコンサル業界に限ったことではないですが、第二新卒の場合、どうしても定着率の低さは懸念されてしまいます。
ただ、ファームの売上には景気等の影響も受け一定のボラティリティがあるので、新卒と違って、採ってすぐに入社してくれるジュニアとなる第二新卒というニーズもあります。
なので、オーバーオールで不利なものの、可能性は全然あるので、どうしても早くコンサルファームに転職したいならトライすべきだと思います。
必ずしも高学歴である必要は無い
転職における必須要件的な文脈で、年齢以外に大きいのはやはり学歴です。
ただ、実は必ずしも高学歴である必要は無く、
MARCHから外資戦コン
日東駒専からBIG4
といったケースは実際に存在します。(割合はかなり低いですが)
また、日系のブティックファームは、外資有名ファームに比べて学歴を見ていない傾向があり、ブティックファームの方が自走力を早期に求められることから成長が速い側面もあるため、そちらも個人的にはかなりおすすめです。
まとめ
・中途コンサルは未経験が8割
・30歳手前が最も転職しやすい、35歳までならチャンスはあるが急ぐべき、第二新卒は比較的不利
・学歴が必要という先入観は捨てて挑戦してみるべき
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